山口県の高校入試は、「公立高校入試」と「私立高校入試」の2本立てで構成されており、それぞれに異なる選抜制度とスケジュールがあります。特に公立高校は県内進学希望者の大多数が受験するため、制度をしっかり理解し、早めの準備が求められます。
■ 公立高校入試
山口県の公立高校入試は、「一般入試」と「推薦入試」の2つの方式があります。※R8年度より推薦入試は廃止され、新たに「特色選抜」が導入されます。
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/180/248445.html
推薦入試は2月上旬に実施され、各高校の定める推薦基準(学業成績、部活動、人物、志望動機など)に基づき選抜されます。試験内容は、面接が中心で高校によっては学校独自検査が課されます。
募集人数は各校で異なりますが、定員の約1〜3割程度を占めることが多く、倍率が高くなる傾向があります。調査書(内申点)や中学校からの推薦書も選考に影響します。
一般入試は3月上旬に実施され、県内すべての公立高校で行われる主要な選抜方式です。学力検査は国語・数学・英語・理科・社会の5教科で、それぞれ50分、50点満点で実施されます。加えて、調査書(内申点)と学力検査の結果を総合的に判断して合否が決まります。原則として、調査書の「学習の記録」と学力検査の成績は同等に取り扱われますが、学校・学科により比率が異なる場合もあります。
近年では、思考力や表現力、問題解決力を問う出題が増加しており、単純な暗記よりも「活用力」が重視される傾向にあります。特に社会や理科では記述式の出題が多く、過去問や記述対策を通じた実践力の育成がカギとなります。
■ 私立高校入試
山口県内の私立高校入試は、1月下旬〜2月上旬にかけて行われます。それぞれの高校で特進コース・普通科・商業科・スポーツ科など多彩なコースが設けられていることが多いです。
私立高校の入試は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科を中心に、学校によっては面接や作文が加わることもあります。専願(第一志望)と併願(公立併願)の制度があり、専願の方が合格しやすい傾向にあります。また、私立では特待制度が整っており、学力成績やスポーツ実績に応じて学費免除が受けられるケースもあります。
■ 対策とポイント
山口県の高校入試では、学力と内申点のバランスが重要です。調査書に含まれる評定(中学3年間の成績)や出席状況、生活態度も評価対象となるため、日頃からの学習姿勢や学校生活が問われます。一般入試に向けては過去問演習を中心に、弱点克服と時間配分の練習が必須です。
また、志望校の入試制度や配点、出題傾向をしっかり研究し、自分に合った戦略を立てることが、合格への近道となります。