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2022年07月30日

大学現役合格のための効率的勉強法~その1~

一般選抜を受けて大学に合格するためには、その試験で合格最低ラインを上回る点数を取ることが必要です。そのために君たちは何をどう考えて勉強していったら良いのでしょうか?現役合格のための効率的勉強法とはどういうものでしょうか?今回はそれについて説明していきます。

1.入試では制限時間内に、記憶した単語・解法などを取り出して解答しなくてはならない。
入学試験は時間無制限の勝負ではなく、必ず制限時間があります。あくまで、それまでに記憶した知識というアイテムをいくつか組み合わせながら答えを出せれば良いのです。そのためには、まずこれらのアイテムを確実に記憶し、かつ確実に引き出せるようにしていかなくてはなりません。また、試験の時に、「この問題は前にやったことがある問題と似ているけれど、その解き方が思い出せない」「この単語は見たことがあるけれど、肝心の意味は忘れた」といった経験は誰もが持っているはずです。このようなレベルの記憶は、実際の試験において得点につながるものではありません。受験で意味がある記憶のレベルは、「必要な時にいつでも取り出すことができるレベル」でないといけないのです。まずは、それが少ない努力でできるようになるための方法をいくつか紹介しましょう。

①1回覚えただけでは使えない・4回繰り返してやっと使える
英単語を10日間で100個覚えるという課題が与えられた場合、普通の人は1日10個ずつ覚えていこうと考えるでしょう。しかしそのやり方では、10日目には最初のころに覚えた単語がもうあやふやになっているはずです。人間は覚えたことを「忘れる」ようにできており、1回覚えただけで定着するなんてことを期待してはいけません。したがって、覚え直しや解き直しを必ず行わなくてはなりません。先ほどの英単語の例で、確実に覚えるつもりならば、ざっとで良いですから最初の3日で100個覚えて、その後は見直しを何回かかけてチェックしていく必要があるでしょう。そうすれば、10日目にはほぼ完璧に覚えているはずです。暗記の得意・不得意にかかわらず、この繰り返しの回数としては「最低でも4回」は必要です。そうすると、かなりの時間を要するように感じるでしょうが、2回目にかかる時間は最初の半分で済み、3回目はさらに短い時間で済むので、4回繰り返しても3~4倍の時間が必要になるわけではありません。そして、大事なのは、知識を「入れる」だけでなく「引き出す」ことを意識しながら復習を繰り返すことです。また1回目の復習は、その問題を解いてからの経過時間が少ないほうが、短時間で効果が上がりやすいので、「学校や塾の授業が終わったらすぐに教室を出るのではなく、その日の最重要ポイントを1分間で良いから確認する」「夜寝る前に記憶した英単語の意味を、翌朝に必ず2分で良いから確認する」「模試の復習は、疲れていてもその日のうちに済ませておく」等の早めの復習を意識して行動してください。こういった、一見手間がかかっているように見える行動が、その後の復習時間を大幅に短縮します。最終的には少ない労力で良い効果を得ることができるはずです。

②「できたところ」よりも「できなかったところ」が大事
問題を多く解いただけで、勉強をしたと満足していませんか?知識として、すでに定着しているところを繰り返しても、得点力が上がっていくわけではありません。知識が抜けているところをチェックして、覚え直したり、解き直したりして初めて得点は上がっていくのです。例えば、塾のテキストや市販の問題集などを解く時や単語集で単語をチェックする時は、その結果を ○(きちんと覚えている・きちんとできた)・△(少しあやふや)・×(覚えていない・できなかった)のように目印をつけておいて、復習の時は、△と×の箇所をしっかりとやるようにしましょう。そうすることで、高い学習効果が望めるのです。その時、たまたま正解した問題などは○として処理せず、△や×として処理してください。また、正解だったから良かった、間違いだったから悪かったと考えるのではなく、「間違ったことにより弱点が分かったから、それをできるようにしていけば良い」と前向きに考えてください。問題集を買う際にも、自力でほとんどすらすら解けるレベルのものだと、自己満足は得られても学力の向上は望めませんので、3割~6割ぐらいできるものを選ぶようにしましょう。

③問題集や参考書は1冊を極める
成績の伸びない生徒にありがちなケースとして、同一の教科・科目のいろいろな参考書や問題集をたくさん購入して、いずれも中途半端な使い方しかしていないことが挙げられます。問題集や参考書を複数使っても、無駄な重複が増えていくだけです。また前述の「反復の勉強法」から考えても、いろいろやる時間があるなら、同じ問題を覚え切るまで繰り返したほうが良いのは明らかです。問題の精選された塾のテキストや、志望校の過去問集などの、間違った箇所をすべて覚え切り理解するまでやり切ったほうが、成績は伸びていくはずです。また、解説の少ない問題集は、疑問点に遭遇した時に時間のロスが大きいので、できるだけ詳しい解説がある問題集に取り組んでください。学校で購入する解答のみの問題集を中心にするのは、避けたほうが良いでしょう。





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