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2021年05月01日

2021年度 神戸大学二次試験講評《生物》

試験時間は理科2科目で120分は例年通り。大問数も例年通りで4題であった。設問数は増加したが、論述問題は総文字数が2020年度の710文字から580文字と減少し、計算問題も減少したため、時間的な余裕はあったと思われる。また、全体的な難易度もやや易化したといえる。

大問1は『恒常性』に関する問題で、鎌状赤血球、酸素解離曲線、好気呼吸についての出題であった。問2ではグルタミン酸がバリンへ置換されたことにより鎌状赤血球症が生じるという知識が必要であった。

大問2は『遺伝子』に関する問題で、選択的スプライシング、アミノ酸配列について出題された。論述問題が3題あったが、いずれも基本的な内容で、論述の演習をしてきた生徒にとっては平易な問題であったと思われる。

大問3は『植物の環境応答』に関する問題で、光発芽種子、植物ホルモン、酵素について出題された。光発芽種子が小さいことの理由、地中深く埋まると発芽が抑制される理由などの論述問題があったが、いずれも標準的な内容であった。

大問4は『進化』に関する問題で、進化論や血縁度について出題された。最後の設問は、社会性昆虫の血縁度に関する140字の論述問題であり、得点差が生じたものと思われる。

神戸大学の生物は、植物、遺伝子、遺伝、生態系の分野からの出題が多いが、全分野から広く出題されるので、分野を絞らずに偏りなく学習することが重要である。教科書レベルの知識問題も出題されるので、ここでは失点できない。中には難度が非常に高い問題が含まれる場合があるが、そういった問題では得点差はつかないので、時間配分を狂わせないようにすることに注意したい。記述問題が多く出題されるため、字数制限内で要点を素早くまとめられるように練習しておく必要がある。教科書を逸脱するような問題はあまり出題されないので、標準レベルの問題集一冊を完璧に仕上げておくとよい。





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