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2021年05月01日

2021年度 大阪大学二次試験講評《生物》

試験時間は理科2科目で150分。大問数は例年の4題から5題に増加した。昨年度と比較して、設問数、論述量はやや増加した。字数制限は最大で135字以内であった。計算問題は出題されておらず、全体的な難易度は2020年度と同程度であった。

大問1は『バイオテクノロジー』に関する問題で、遺伝子組み換え技術や制限酵素について出題された。論述問題が3題(最大80字)出題された。基本的な語句を問う問題もあり、全体的な難易度は標準的だといえる。

大問2は『免疫』に関する問題で、自然免疫と獲得免疫、アレルギーについて出題された。資料実験を用いる考察問題が1題、135字の論述が1題、適語補充が1題ずつ出題されたが、難易度はそれほど高くはなかった。

大問3は『発生』に関する問題で、両生類の発生、プログラム細胞死、物質の濃度と分化についての問題であった。論述問題が2題出題されたが、いずれも標準レベルの設問であった。

大問4は『酵素』に関する問題で、補酵素、吸光度について出題された。普段あまり目にしない問題ではあるが、問題文をしっかり読むことで題意は理解できたであろう。

大問5は『細胞』に関する問題で、細胞増殖を促すシグナルの伝達について出題された。問1が75字、問2が90字、問3が75字と論述問題が続き、受験生を悩ませたのではないだろうか。

例年、代謝(異化・同化)、遺伝などに加えて免疫に関する問題などが頻出である。教科書の内容を大きく逸脱することはないので、全分野を体系的に理解しておきたい。ほぼすべてが実験に関する問題だが、問題文はかなり長く、記述も字数指定(行数制限)があるため解答時間に余裕はない。

実験内容を素早く正確に把握して、解答に至った経路を順序立てて論述していく力がないと太刀打ちできないので、過去問演習を中心に頻出単元の実験考察問題の練習を積み重ねていくと良い。それに加え、各大問の問1で問われることの多い知識問題および少なからず出題される単純な語句の説明問題の対策として、典型的な記述問題を多く扱った問題集を1冊仕上げておきたい。





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