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2021年04月27日

2021年度大学入学共通テスト《地理B》

試験時間は60分で大問数5・小問数32であり、平成30年に実施された試行テストと大問数・小問数は同じでした。センター試験では大問数6・小問数35が標準的であったので、問題数は少なくなっていました。しかし、センター試験に見られた単純な文章の正誤判定問題はほぼなくなり、図や表を読み取る問題が多くなったため、センター試験よりは難化しています。ただし、試行テストよりは難度は若干下がっていました。センター試験では、比較地誌で大問があと1つありましたが、それがなくなった形です。地理Bの全範囲から出題されており、基本知識とその運用、応用力が試されています。

《第1問》自然環境
仮想大陸が示され、気候区を考える際の本質的理解が問われています。また、世界地図の中で変動帯(新期造山帯など地殻変動が活発な場所)の存在位置や、高山のある場所など、俯瞰的な視点を持つことが要求されています。写真を使って、植生やそれをもたらす要因を問う問題、山岳氷河の溶ける影響を多角的に問う問題がみられました。

《第2問》産業
農業・漁業・工業など、さまざまな人間の産業活動の実態と変遷が問われています。コンビニや大型スーパーの立地場所など、身近な存在も題材にされていました。

《第3問》村落と人口
世界各地の大都市の俯瞰的分布、国全体と人口第一都市の年齢別人口構成のグラフ、空き家率などの割合を示す図など多彩なパターンがみられました。東京都心~郊外の人口増加率の変遷を地図とデータから読み取る問題があり、多摩ニュータウンの位置といった細かい知識を求められました。

《第4問》アメリカ地誌
近年のアメリカ国内の人口移動に伴う人口重心の変化、各地のハイサーグラフと農業作物の地域別特性、大統領選挙の選挙人を獲得した候補者の政党を読み取る問題や、持ち家率など、あまり見慣れないデータが一部にみられました。

《第5問》地域調査
京都府北部が題材にされていました。地域調査は示されたデータや写真を正しく読み取り、普段から地形図読図に慣れていれば、初見でも難なく解ける場合が多いです。特に判断に困る問題はみられませんでした。

今後の対策として、出題の方向性は旧来のセンター試験と変わりませんが、地理的事象の本質を理解し、基本的知識を正しく知り、かつ応用ができることが求められています。語句や地名がそのまま問われることはまずありませんが、それらを「知っている」ことを前提にして作問されているということを肝に銘じましょう。最低限の暗記は必要です。思考力重視だからといって、基礎がないのに多くの問題をやれば成績が上がるという単純なことではありません。思考力がゼロから生じることはありません。鷗州塾の地理の授業は、ライブでもオンラインでも受講可能です。最小限の努力と時間で、最大の効果を発揮することを目指しましょう。

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